調子にノって航空機話第三弾。楽しくて仕方がない。
----------------------------- 俺は、無論A-10が全ての戦闘機の中では一番好きだが、二番目に好き・・・というかシルエット、その伝説的な存在という意味では一番好きな戦闘機が一つ。 これである。 ![]() NorthAmerican社製 高高度・超音速・重戦略爆撃機 XB-70 "Valkyrie" ヴァルキリー とにかく凄い。何もかも凄い。伝説的な航空機だった。 ちなみにGoogle先生でヴァルキリーとか戦乙女とか検索すると、頭を抱えたくなる。 さて、このヴァルキリー。何がそんなにすごいのか。 まず、でかい。全長58メートル。軍用機としては最大級クラスである。 そして速い。なんとマッハ3.2(!)の超音速巡航飛行が可能。音速の3.2倍である。高度100Mくらいでこの速度で飛ぶと、ソニックブームで地上の建造物が吹き飛ぶ。 AC3に登場したレモラもびっくりのスピードだ。 現代最強戦闘機のF-22ラプターでもマッハ2級の速度というあたりに(もはや超音速は必要ない時代になった)、その化け物スペックぶりがうかがえる。 そして高いところを飛べる。高度65000フィートは余裕だとか。 長くも飛べる。たった3、4回の空中給油で世界を一周できる。これは大統領専用機”エアフォース・ワン”よりも長く飛べ、恐らく世界で最も長く飛べる航空機だと思われる。 一番怖いのは、その武装。 熱核兵器からクラスター爆弾まで何でも搭載可能なそのバカ武装っぷりは、これ一機で一国を灰に出来るほどの破壊力を秘めている。 そしてまた開発費が恐ろしい。前代未聞の5兆円ほどがかかったとか。国産のF-2戦闘機の15倍ですよ………ちなみにスペースシャトルの建造費がオービター、使い捨ての燃料タンク、サブロケット含めて6兆円くらいだったと思う。 この爆撃機の噂を聞きつけた東側(ソ連)が、対抗するために全速力でMiG-25を開発したという話なので、その恐ろしさは想像に絶する。 で、この呆れたスペックを持つ爆撃機だが、なんと開発されたのは1960年(!)。アメリカとソ連の緊張が一気に高まってきた時期である。 この爆撃機に求められた性能は只一つ。 ”高高度より超音速で敵国深部に侵攻し、敵中枢施設に戦術/戦略核を投下。迎撃を受ける前に全速離脱” ……だ、そうだ。 (;´Д`)”核投下”の部分を”情報収集”にすれば雪風の任務だな、と思った。 ![]() しかし折りしも時代は弾道ミサイル全盛期に突入しようとしていた。 爆撃機を使用するより、はるかに安全かつ低コストで使用が可能な弾道ミサイルの登場により、このヴァルキリーは開発完了と同時にその存在意義を失う。 一機も完成しない状況で計画がストップしたヴァルキリーだが、復活を願う根強い声により1964年から2機のみロールアウトされる。1966年には世界一周飛行の世界記録更新を打ち立てた。 しかし1966年。広告撮影飛行中に併飛行中のF-104をヴァルキリーが作り出す乱気流に巻き込み、空中接触事故。死者を出す大惨事となる。 これを機に、残されたヴァルキリー1機は博物館入りをすることに…… 信じられないほどのスペックを持ち、さながら空飛ぶダイアモンドとも呼ぶべきほど高価で、それでいて美しく、一度も実戦を経験せぬまま眠りについたこのヴァルキリー。 その悲劇的な一生と相まって、アメリカではとても人気が高い航空機だそうだ。 かつて、これほどまでに凄まじい航空機が存在していたという事実に驚きと賞賛を感じえない。 空飛ぶ神話、航空機伝説。 ”戦乙女”という名前に相応しい、この優雅な機体は現在は米空軍、ライト・パターソン基地で静かに眠りについている…… ![]() なんというか……うん、感動。
は、男なら誰しも憧れる言葉であろうとは思う。
そして自分が好む何かしらに、その言葉のニュアンスは含まれているのではないか。 ------------------------------ 戦闘機の話が出てきたので、折角なので航空機話第二弾。 一番好きな戦闘機は? と聞かれて俺が即答するのがこの ![]() フェアチャイルド社製 アメリカ空軍近接支援戦闘攻撃機 【A-10 サンダーボルト2】 である。 近年のスマートで流線状の戦闘機に比べれば、全然ダサいと思われるのも承知。なにせ愛称が”イボイノシシ”なのだから… 正確には攻撃機。 A-10と言えば ![]() グレッグ大尉 が頭に浮かばない人はモグリと思っていい。絶対。 -------------------------------------- さて、このA-10の何が世界最強と関わるのか。 答えは、ヴァルカン砲である。 上の絵では見えにくいが、このA-10も戦闘機の一つである以上、ミサイルや爆弾の他に近接格闘用に航空機関砲を搭載している。 よく映画なんかでドドドドドと敵機に撃っているあれである。ガンダムの世界ではゴミだったが。 で、このA-10に搭載されている航空機関砲は、そんじょそこらのヴァルカン砲とは一味違う。 GAU-8/Aアヴェンジャー という、史上最強の航空機関砲である。 なんと砲弾の大きさは30mm。太さ3センチである。 この絵では、整備員が持っている砲弾がそれ。長さは30センチ以上ある。この化け物みたいな砲弾を回転速度rpm4,200つまり毎秒75発発射。 二秒間の連続射撃を合計9秒まで行え、その後は砲身の冷却に一分(!)を要するという、もはやヴァルカン砲というよりは戦車砲弾に近い。砲弾4500発を含めた機関砲は、なんと総重量の10%に相当する重さを持つ。正に空飛ぶマシンガン。 発射実験動画 その攻撃力は、ありとあらゆる地上建造物の壁とありとあらゆる車両(戦車含む)をぶち抜く。 たった一発でも人間に命中すれば、風穴が開くというレベルではなく、粉々になって吹き飛ぶ。 エリア88ではグレッグがこの機体で「そんなちゃちなシェルターに逃げ込んでも無駄だ。こいつの30mm機関砲の前ではな!」という台詞があったが、正にその通り。 A-10に狙われた地上物は、次の瞬間に消滅を覚悟しなくてはならない。 この、戦車兵にとっては悪夢のような攻撃機A-10。 「ヴァルカンを発射すると反動で機体が減速する」「飛ぶ速度が遅すぎて鳥にぶつかる」というギャグのような事実を含めて、何かこう、語りかけてくるものがある。 --------------------------------- ・・・すごーく読む人を選ぶな、これ。 < 前のページ次のページ >
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