ちょっと調子に乗りすぎかもしれない。マルクスの資本論。ちなみに画像は原本のもの。しかし「貨幣の哲学」の中にあちこちらでこの資本論が引き合いに出されていたので、俄然興味が湧いた。 大学の図書館で借りたのだが……… 最後の貸し出し日が昭和51年ですか。…俺、生まれてないぞ。 全部で10冊を優に超えている。こりゃあ、読破は数ヶ月かかりかもしれん。数ヶ月でも読めるのか? 探して、探して、探しまくって。中央線沿線上の本屋をいくつも回り、中古本屋もあさりまくってそれでも見つからず。半場諦めていたところで、はまー明神より「持っているけど、読む?」との一声が!いやっほぉぉぉぉぉぅ!!とばかりに狂喜乱舞しながら借りたところ、なんと初版。さすが天野こずえフリーク。画集買おう、な? ----------------------------------- 少女漫画。もう、見たまんまの少女漫画。ステンシル・コミックは「少年漫画や少女漫画の枠に囚われない」をモットーとしているらしいが、表紙を見る限りどう考えても少女漫画。 あの天野こずえ先生がどうやら初めて書いた少女漫画、らしい。(どうでもいいが、昔はワタルの×××本を書いていたとか噂が・・・本当か?) 内容は、ステンシルに連載していた4つの季節の物語を収めた短編集。 4つも物語がそれぞれ春夏秋冬をモチーフにしていてとってもクール。う~ん(*´ー`) 一読してみたが、面白い。少女漫画は初めてとのことだが、どっこい、きちんと恋愛話がきちんと描かれていて楽しめる。少女漫画スキーにはたまらない。絵柄がかなりAQUAやARIAのそれに近くなっており、そう言った意味でもARIAから入った俺にしては嬉しい限り。 話の方法論というか展開に関しては秋の物語以外は割とありきたりであったが、そんなことは気にならない。 作者の趣味が全開で出ていると思われる秋の物語はなかなか秀逸。ショタでロリコンかよ! 4作とも、そのベースとなる季節の”風”が感じられて、雰囲気はとても良い。作者の言う「(季節のある)日本に生まれてよかった」という言葉にも説得力十分と感じる。 ただ、どの作品も恋に至る過程が弱いというか、納得がいかないというか……少女漫画ならもっと主人公の女の子の心のうちを丁寧に描いて欲しかったかな?贅沢言い過ぎ? それに関連して、KISS(←少女漫画的表現)がなかったのが不思議。意図的に避けた? コマ割りも全く複雑ではないので、「男の子のための少女漫画」という方針は割と成功しているかも。どの女の子もかわいいし。女の子よりも男の子が好むキャラなのかな。 「女の子視点で」「女の子の都合がいいような男の子が登場」という最低原則(女を男に逆転すると少年漫画)は保ってあるように見せかけて、実は主人公の女の子自体が男の子が好むようなキャラという辺り、狙っているわけではないだろうが、上手いなぁとは思う。 夏の物語には、短編集2「空の唱」で登場したネコみみ小学生涼子の成長した姿(学生)が登場しており、作中でも短編の話に触れている。短編集の中では一番好きな話だったので、これは予想外に嬉しかった。 綾乃おねーさんスキーとしては、涼子が彼女と瓜二つの容姿をしているのがたまらん(*´ー`) ------------------------------------ ARIA・AQUA以外の天野さん作品の中では一番楽しめたかもしれない。 いや、かなりいいよこれ。絶対買ってやる! 貸してくれてありがとうな、はまー(*´ー`)ノ ![]() ![]() ![]() 浦沢直樹という漫画家は、恐らく「漫画家」として抜群の腕前を持つのだろう、とは思う。 特に作品の構成力においては群を抜いている。読んでいて、この先の展開がどうなるのだろう、ということに不安を抱かない作品というのは稀有ではないか。絶対的な安心力と言うべきか。 「力を持つもの」と「より強い力をもつもの」の対比がテーマだった原作を、さて浦沢直樹はこの作品でどう料理したのかというと… 感じられるテーマ性自体は「ロボットと人間の境界」である。 もう、漫画、映画、小説問わず語られ尽くした感があるテーマ。 ではテーマが新しい(困難であろうが)作品が面白いのか、と言われればそれは疑問であり、使い古されたテーマでもその料理方法によっては抜群の面白さを発揮する。 ----------------------- 1,2巻を読んだときは 「手塚治の原作を超有名漫画家がリメイクという話題性、「「アトム」という、見たいことはないけれど凄い作品だと思い込ませる神格性」を持つ作品のリメイク、手塚治の普遍的なテーマ性への再評価と浦沢直樹風味の味付けにより批評家に好印象、ベストセラー間違いなし」 みたいな醒めた感想を抱いて、あまり面白い作品じゃないかもな……と思っていたが。 ,j;;;;;j,. ---一、 ` ―--‐、_ l;;;;;; {;;;;;;ゝ T辷iフ i f'辷jァ !i;;;;; 所詮、権威主義に笠を着た ヾ;;;ハ ノ .::!lリ;;r゙ 中身のない漫画だろう `Z;i 〈.,_..,. ノ;;;;;;;;> そんなふうに考えていた時期が ,;ぇハ、 、_,.ー-、_',. ,f゙: Y;;f 俺にもありました ~''戈ヽ `二´ r'´:::. `! 3巻を読んで考えを改めました。 浦沢直樹が、「ロボットと人間の境界」という永遠のテーマとも言えるものに、どのような結論をつけるのか。それを楽しみに出来るほど、面白くなってきた。 相変わらず表情が上手すぎる。恐怖の表情と哀愁漂う表情を描かせたら、漫画家で右に出るものはいないと思う。 天野こずえ先生のデビュー長編。例によってこれは新装版なので表紙は新規に書き下ろされ、中身と全く違う。 微妙だ微妙だと言われていたのでなかなか手が出なかったが、妹が何故か2巻まで持っていたので拝借。 感想としては……まぁ、普通の漫画。としか言い様がない。 絵もきちんと漫画をしているし、ストーリーも目新しさこそないが、どれも楽しめる。 「優しさと寂しさ」が基底になっており、それはARIAへと脈々と受け継がれている精神なんだな…と納得。 中学生の頃ならば、もっと子供の頃の俺ならば楽しめたのかもしれないが…… 今の俺には、残念だがかなり物足りない(´ω`) コロンはかわいいけど。 そして浪漫倶楽部というタイトルと内容が剥離しているようにしか、どうしても思えない。 *今回は過激ですので注意。面接がアヒャったので紹介。MIXIにて恩Dが書き込んでくれた、恐らくはGoogle検索で適当(持っていたらごめん…)にプロキシマという単語を探して見つけたと思われるエロ漫画。 しかし、ネットでちょいと調べてみると何故かSFとして評価が高いので、興味深々。 プロキシマというタイトルと、表紙の少女の後ろに浮かんでいる謎の物体がセンスオブワンダーを撒き散らしていて、興味抜群。 んで、入手(゚∀゚) 一読。 ……… これは…… これは、うん。多分だが、面白いと言える人とそう思わない人との絶対の境目が出来る気がする。そして俺は面白いと思った。かなり。俺の好きなSF漫画の一角に入っちゃったくらい。 面白いと言ってくれる人は……いや、そう言ってくれる人が身近にいたら、かなり嬉しい。そう思わせるほど、ユニークな雰囲気を保った作品である。 -------------------------------------- これは作者が成人コミック誌に連載していた作品の短編集。 どの作品も、謎と驚きに満ちた世界のお話。どの作品も、独立しているようで、そうでいないようで………正直、ここまで独特の話とは思わなかった。 作品の根底に流れるキーワードは 「昭和46年の田舎の日本の町並みの中を ヘンテコな宇宙人と 露出癖とライトSMっ気がある少女が 白昼堂々と練り歩く」 これである。 ----------------------------------- 各話の紹介。ネタばれなし。 「らくがき」 ”紙に書いた意味不明の文様が、3658分の1の確率で、らくがきより半径数センチ~数キロの間のどこかの空間に特異点を発生させる。反物質生成により無限のエネルギーをらくがきより得ることが出来る世界。 そのらくがきを描くことが世界で唯一出来る少女のライトSM逃避行話” 「みのりちゃんジャンプ」 ”「らくがき」の数百年後の物語。らくがきの力を駆動機関とある宇宙船が機関トラブルを起こし、漂流。 その宇宙船内部の無重力エロ話” 「散歩娘」「殲滅の魔女」「殲滅の魔女」 ”カー・ブラックホールとフォーマルハルト勢力と相転移とロッドとスク水と先輩とツンデレの 温泉エロ話” 「堀之内さんのおじさん」「無人駅」「増殖改変隊」「屋敷」 ”東西冷戦が東側の勝利で終わり、限定核戦争が勃発した後の、日本の田舎が舞台。 の 露出狂、屋外、メイド……その他諸々のエロ話” 「つぼ」 ”キーワードは胸と海と貝?とょぅ………” そろそろ書くのがつらい。 「隣星1.3パーセク」 連作短編。 本格派ハード調教SM…もとい、本格的ハード箱庭SF。 えーと。露出狂。 一番面白かった話。いや、露出狂が、じゃなくて、きちんとSFしていて驚嘆。白眉ものの出来。 -------------------------------------- 不思議な漫画だ。 成人コミックの殻を被ってはいるが、驚くほどSFしている。 昭和46年の日本の田舎町に全裸の女の子と宇宙人という組み合わせは、ミスマッチを通り越して不思議なオーラを出している。 あたたかく、寂しく、哀愁と郷愁。言葉で表せばこのようなものか。 どの話も設定は相当込んでいるようだが、どれも説明不足のまま終わってしまうのが寂しい。魅力的な世界観ばかりなのに。「ノバゼムリャ戦闘探査機」とか「サハリンスク有人探査機」とか、作者の趣味全開の単語がもう、楽しくて仕方がない。 絵柄自体は、決してエロ漫画向きとは言えないかもしれない。表紙の絵のタッチが、ず~っとあのまま。全然エロくない。 むしろこの絵柄、けっこう好きかもしれない。 少し前の俺なら考えられないな…… この作風は、雰囲気は、どっかで見たことがあるのだが…思い出せない。うーむ。 何故かは知らないが、懐かしの「三丁目の夕焼け」という漫画が頭に浮かんだ。 お勧めとは、正直言えない。 絶対に人を選ぶ。 いや、エロが…というわけではなく、話の魅力がストレートに伝わるか怪しいからだ。 誰が好みそうだろう……knkとか気に入るかも。 ![]() またツンデレなのか!?そうなのか!??? *ツンデレ違いました。 今回はジョニーから借りっぱなしだったこの本を読むことに。 しかし…人から借りた本多すぎ。 ごめんなさい。急いで皆に返します(;´Д`) ----------------------------------- 一巻読了。 …………… ---------------------------------- えーと。 うーんと…… ………… ……あー ………由宇、喋り方はなかなかツボでした。うん。 --------------------------------- とりあえずラノベで、いわゆる”SFっぽいもの”を読むのはやめておこうかな……と思った。 ![]() 諸君 私はラノベか大嫌いだ ( ´ー`)y-~~ なんて言っても、本当は好きで好きでたまらないくせにー ”ええかっこしぃ”でしょ、ホントは。んもー(*´ー`)σ)Д`) と、わびしく一人ボケツッコミをしながら読んだのが、この『半分の月がのぼる空』。これまた相当有名だそうな。アニメ化もしているとか。ふーん。 そしてこれまたfukkyからの拝借本。…fukkyには、以前俺をシャナで轟沈させたという前科があるからな、用心して読まなければ…… んで、ラノベである以上ヒロインのキャラクター性が問題となってくるわけで。そこまで有名だということはさぞ強烈な個性のヒロインなんだろうな……と、表紙のパジャマ姿のヒロインを眺めながら思う。ああ、なんだかまたツンデレっぽい……まさか、まさかね……いくら流行とはいえ、ネコも杓子もツンデレ一色なんてことは…ないよな。はは。 ------------------------------------- 一巻読了。 またツンデレか!!! --------------------------------------- 二巻読了。 ……手術始らんなぁ…… --------------------------------------- 三巻読了。 さて、この展開でどうやって6巻以上も冊を稼ぐのかが気になる…… やっぱり男女のデルタリレーション(造語)は基本なのか(;´Д`)? --------------------------------------- 四巻読了。 おいおい、Dive in the skyやっちゃったよ!! は、置いておいて… うーん…王道の結末、2通りしか思いつかないけどなぁ…どっちだろう。 どっちに転がっても陳腐な気が… とりあえず、途中の「After」の話はひっかかる。というよりも、解釈に苦しむ。月が見せた幻か?Lunatic?超自然的な要素は入ってくるのかね、この話。 --------------------------------------- 五巻読了。 もしこの五巻で話が完結したとしたら、思わず本を放り出すところ……いや、なんでもない。 ぬぅ。結局こういう流れになるのかなぁ… --------------------------------------- 六巻読了。 な、なんだ…この心に吹き荒れる猛烈な寂寥と哀愁と羨望は…… --------------------------------------- (ちょいネタバレ) いつか訪れる破局。それを危機感をもって実感できる人はそう、多くはないであろう。 体験したことのない事態は想像も出来ないし、満ち足りた今が無くなるというのは、恐ろしい。その事態に、その事態が訪れる前から怖れ怯え続けるというのは、空しく寂しいものであろうが、しかしそれも仕方のないことなのかもしれない。 "誰だって死ぬのは怖い。生きたくない人などいない。 どんな苦難を抱えて、生きる事に絶望している人でも、苦難さえなければこの世で行きていくことを選ぶ” という台詞の何かの文献で見かけた。 生あるものすべからく生を享受せよ、だ。 生まれ出でたことを主に感謝せよ。かくも生とは素晴らしいものだ。 言葉だけは立派だ。 17歳という主人公は、しかしそのような来るべき未来への怖れの素振りを見せない。楽観とは言わないが、身の丈にあった話ではないのだろう。瞳に迷いはない。やはり楽観か。経験と知識が足りないと言えばそれで済んでしまうのかもしれないが、しかし”出来る範囲”での苦悩の末に出した彼の結論を馬鹿にすることは何人にも出来はしない。浅はかとも、幼稚だとも、ガキだとも、決して言えない。最後の、最後の瞬間に彼に関わる事が出来るのは彼だけだ。彼が決断したことを、その境遇になってもいない俺が何と言えようか? ------------------------------------ 惜しい……惜しすぎる……… もし、もしこれで里香の人間像がもっとハッキリとしていれば…… いや、お嬢様ツンデレというステレオタイプな性格は、特に問題がない。 ただ、その語り方が拙かったかもしれない。 ”来るべき死が二人を別つまで”という深層なテーマを扱っている以上、彼女側の葛藤や心理描写がもっと欲しかったということろ。 全体の印象として、主人公が一人で勝手に舞い上がり、苦悩し、葛藤し、妥協し、悟り、決断し、行動しているように捉えられえた。ノロケ一つとっても、里香は本当に主人公のこと好きなんかね?という疑問を一々覚えながら半眼で読んでいた気がする。メインの読者層であるティーンエイジャーの野郎の願望に素直というか…ご都合過ぎるというか… あまりにも都合よく物語が進みすぎているというか。勿論、全体の流れはそんなものではないだろうが、”このような方向に物語を進める”という作者の方針と、物語の表現が少々あざと過ぎる気もする。あまり技巧的なストーリー展開ではなかったというか。 自然体な展開ではなかった気がしないでもない。 結末も、展開も、割とありきたりで途中であっさりと最後が読める。 ただ、その語り方が上手いためか、物語に引き込まれることは確か。 流れるテーマ性が一貫していたため、ことの是非を考えることが、容易い。容易いというか、読者も一緒になって悩みやすいと言うべきか。いや、なんだか強~烈に「イリヤの空 UFOの夏」の印象と被るのだが……さてさて。 ------------------------------------- ああ……やっぱりこの本もそうだった… 俺がラノベを読みたくない理由の一つ……それはなぁ…… 主人公がうらやましいんだこんちくしょぉぉぉぉぉぉぉヽ(`Д´)ノ どいつもこいつも超絶美少女とくっつきやがって!一人くらいこっちよこせ!Fu×k!! 中途半端なリアリティがあるものばっかり(すなわち等身大)な物語ばかりであるからにしてぇ! わが身と置き換えて、その現実のさもしぃぃぃ具合に涙する日々!! ラノベを読み終わったあとはいっつもこれだぁ!Sit! SITじゃないぞ!? 俺はなぁ、何気なしに読んだドラえもんにすら涙するほど感情移入が激しいのだぞ! だからこんな本を読むと……読むと……… WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!! 覚えていろFukky!!! そして貸してくれてありがとう(*´ー`) (つーか明日説明会……) 天野こずえの少女漫画「おひさま笑顔」を買うべく本屋10軒でも20軒でも回ってやる絶対に今日中に探してやるわははと思い―――最初の一歩をLoftに定めはまーを引っ張って突貫したところ何故か探しまくっていて半分諦めていた「でんせつの乙女」があったので、即買いして満足して帰宅して今に至る。2002年4月出版…4年近く本屋の棚で眠っていたこの本は、こがわみさき大先生の傑作短編集の一つ。探した。探して探して探しまくった。 ああもう、嬉しさのあまりに何を語っていいのか分からない! この歓喜溢れる我が胸のうちを如何にして伝えるか! 分かるのは唯一つ。 こがわみさき大先生と天野こずえ大先生は俺の中でマンガの女神として君臨し後光を放っているということだ! つーか最高だ!もうたまらん!顔が全開でにやけっぱなしだ!恍惚とした表情とはこのことか!2,3日はこっ恥ずかしくて人に会えん! もう……かつてのステンシル陣営凄すぎだろう! こんなマニアックというかマイノリティな雑誌を講読していたgumiを尊敬するっ! 軌道エレベータってご存知?文字通り、エレベーターである。 ただし、よく知られる一般のそれとはスケールが違う。 なんと全長70000Km以上。 地上から静止軌道上(36000km)までそびえたつ塔を伝って、リニア式のエレベータが上下する。 昇りこそエネルギーを消費する(しかしすぐに取り返せる)が、下りは重力に任せて落下するだけ。 ブレーキをかける中間地点までは1Gで加速し、以降は1Gで減速する。 下りの際の 「位置エネルギ = 運動エネルギ - ブレーキによる減速」 の差異を蓄えておけば、それを使って昇りのエネルギーをまかなえる。 ほとんどコストがかからず、一日に何度でも地上と宇宙を往復可能。 これを使い宇宙に多数の物資を運び上げ、宇宙でより大規模なステーションを建造し、大規模な宇宙船も作れる。火星や金星への進出も可能になる。 現在のロケットによる宇宙への荷物持ち出しコストは、なんと1ポンド4~5万ドル。これが一万分の一になるという事実は、人の宇宙への進出を促す。 そんな高い塔、崩れるんじゃないの?という疑問ももっともだが、その心配は無用。 塔というよりも、静止軌道上からぶら下げているロープという表現が正しいか。 大気圏内の、重力に引かれる塔の加重を、静止軌道の反対側に伸ばした塔の”遠心力で”打ち消す。 最大の課題であった、エレベータ自身の張力に耐えられるだけの素材の開発は、おなじみのカーボンナノチューブ(引っ張り強度は世界最強の物質)によって問題がなくなった。 この量産化が済めば、なんと今すぐにでもこのエレベータは建造が可能となるのだ。 実際に建造を計画している会社がある。 現実世界で建造するための残された課題は、もはや技術レベルではなく政治イデオロギーと経済問題だけとなる。 さて、この軌道エレベータという言葉を一般(西欧社会)に広めたと言われるのがこの『楽園の泉』 巨匠アーサー・C・クラークの最高傑作の一つとも名高い。 内容は、一人の建築設計士が軌道エレベータの構想を行い、建設に着手し、完成するまでの話である。内容としては、これだけだ。 しかし同時に2つのストーリーが平行して進む。1000年前のカーリダーサ(現スリランカ島のかつての王の名)が自分の領地に建造した”楽園の泉”の話と、その興亡。 そして宇宙人とのファーストコンタクト。 面白い。夢中になって読める。 淡々とした簡潔な文章が美しい情景を生み出す、とはこの作者の特徴であり、本作でもそれは遺憾なく発揮されている。軌道エレベータ建造というテーマを中心に語られる宗教と理性、人の尊厳と知性への深い愛情の物語は、その驚くべき結末を目指して静かに、しかし情熱的に語られる。 今わの際に脳裏にひらめく、OR(オービタル・リング)というあまりにも壮大で美しすぎる構想。 それに至るまでの彼の軌跡と功績は、現実世界の汚らしさとは無縁な、ぞっとするほど清純なこの未来世界で、我々がいずれ取らねばならないと確信を持てるほどに、堅牢で、理論的で、偉大な業績として描写されている。 これは、お勧め。SFとして正に一級の出来栄え。 俗っぽい言い方だがめっっっっっっっちゃ面白い。涙が出るほど。 少しでもSF小説を読みなれている人なら四の五言わず読むべし。 ……これを読まずにしてなにがSF好きか。そう思わさせられるほど。 すみません、3年前まで存在すら知りませんでした(゚∀。) 彼の作品としては「幼年期の終わり」に次ぐ作品だと思う。 少女漫画作家萩尾望都の代表作にして、日本のSFマンガの代表作でもある。多分。「宇宙の最高学府、宇宙大学入学の最終試験は ”(わざと漂流させた)宇宙船の中で1グループ10人で53日間を過ごすこと。スクランブル(緊急事態)ボタンを押したら失格。” というもの。 だが主人公の乗り込んだ宇宙船にはなぜか10人ではなく、”11人”いた。 船内での爆発、船内温度の急上昇、致死性のウィルスの発生等、次々と事件が発生。これも試験のうちなのか、それとも11人目の仕業なのか?一体11人目は誰なのか? 様々な文化・目的を持った11人が、疑心暗鬼を抱えながらも接近し、53日間を乗り越えようとする」 100ページ強の中篇ならがも、その密度は非常に濃い。 緻密な構成、テンポの良さ、勢急のつけかた、見せ場、センスオブワンダー、スリル。何をとっても一級。30年前に描かれた少女漫画とは思えない出来である。 まるでホラー映画のような緊張感を保ちながらも、個性溢れるキャラクターによるドタバタコミカルを楽しめ、次々と襲い掛かるトラブル、互いの疑心暗鬼、内部分裂といった要素。おまけに主人公と船の過去の断片的な記憶と事件がかかわってきて……と、これでもか、と言わんばかりに魅力的な要素が詰め込んでいる。 何より宇宙中から集まった異文化のキャラクター(と言っても全員人型)たちが楽しい! 強化人間の男が育った極寒の星は平均寿命が30歳に満たない。 王位に付くための社会勉強で来た男。 一生に夏と冬が一度しか訪れない星。 テレパス、サイコキネシス。 ヒロイン(?)である両性具有(性別が定まる前…だそうな)のフロルは、最高に魅力的。 言葉づかいは荒く「~だぜ」。負けず嫌いで、主人公のことを何かとライバル視。 実は努力家だが、なかなか成果が実らない。 性別をどちらにするか悩み、そして…… ……東方のマリサを最初に見たときは、このキャラが元ネタだと思ったりしたものだ。 まぁ、マリサフタナリなんて同人誌かSSのネタにあった気がしないでもないが。 今回5,6年ぶりに読んだが、いやー楽しい。 この短さでよくここまで詰め込んだものだ。短編マンガの見本のような出来だ。 SF的りありてぃーはさすがに怪しいものがあるが、このレベルの話になる大して気にならない。 一見シリアスでSFでサスペンスなストーリーも、少女漫画の絵柄(オスカル・アイとオスカル・ヘアーと初心者が読むと迷う独特のコマ配置)によって誰もが安心して読める作風に変わっている。 こいつぁ、いい。お勧め。 俺の中では数少ない映像化希望マンガだったりする。 < 前のページ次のページ >
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